「採用サイトを制作したけど効果が出ない」
「採用サイトで発信する内容が分からない」
など、Web上での採用活動に悩みを持つ中小企業の方も多いのではないでしょうか。
採用サイトは企業の採用活動における母体であり、きちんと整えられていないと求人サイトなど他の媒体にも影響が出ます。効果的な採用サイトを制作することで、売り手市場でも、中小企業で知名度がない場合でも、少しの工夫で求めるターゲットを採用できます。
応募が来ない理由にはさまざまな要因がありますが、多くは情報発信不足です。9割の求職者は転職や就職に何かしらの不安を感じています。そのため、求職者にとって有益な情報を発信することで、成果をあげることが可能です。
今回は、中小企業における採用サイトの必要性やコンテンツ例を含めて効果的な集客方法などを紹介します。
中小企業の採用サイトとは
採用サイトは採用に特化したWebサイトです。新卒や中途などの人材採用や、応募してくる人材の質を上げたい場合に制作します。
コーポレートサイトの中に「採用情報」として掲載している中小企業もたくさんありますが、本格的に採用を行う場合は採用サイトとして独立したWebサイトを構築することをおすすめします。
コーポーレトサイトと採用サイトでは、求めるターゲットが違います。
例えば、コーポレートサイトでは企業の紹介を中心とした顧客や取引先向けのサイトになっており、採用サイトは社員インタビューや働く環境にフォーカスした就職・転職希望者向けのためのサイトです。そのため、採用サイトでは自社の求めるターゲットに絞って訴求を行うことで、より効率よく採用活動を行うことができます。
中小企業の採用課題
中小企業の多くは採用活動に課題を抱えています。
・採用コストをかけらないため、採用手段が限られる
・大企業と比較して認知度が低く、応募者が集まらない
・早期離職者が多い
・内定辞退が多い
中小企業庁が行った2021年度の調査によると、2020年には若干人材不足が解消されましたが、その後は引き続きどの業種でも人材が不足している状況がうかがえます。そのなかでも建設業が圧倒的に人手不足の状態です。
引用:中小企業庁「2021年度の中小企業の動向」
採用サイトの必要性
基本的に人材を募集している企業は、採用サイトが必要不可欠です。
採用サイトの主な目的は、他の求人媒体などで企業の存在を知った求職者に「応募をしてもらうための一押し」をすることです。他の企業と同じフォーマットでしか掲載できない求人媒体と違い、自社の採用サイトは自由にデザインやコンテンツを設計できます。そのため、自社採用サイトで魅力的な職場だということをアピールして差別化していく事が大切です。
また、どの流入から入ってきた求職者でも、最終的には行きつく先は企業のホームページです。そのため、採用サイトを見て興味や関心を持ち、問い合わせをする求職者も多いです。そんな中、興味を持っていても、採用サイトがない企業に問い合わせをしなかった求職者がいるのも事実です。
採用サイトの必要性を理解することで、コンセプトの設計やコンテンツの設計、ライティングや導線つくりに役立ちます。
中小企業が採用サイトを制作するメリット
採用サイトを制作するメリットは自由な訴求です。
企業は人で成り立っています。
経営に必要なヒト・モノ・カネですが、モノとカネだけで戦った場合、中小企業の多くは大企業に負けてしまいます。
中小企業が採用サイトで大企業や他の競合他社と差別化するためには、ヒトで戦っていくことや何か差別化する仕組みを考える必要があります。しかし差別化する仕組みを作るにもヒトは必要です。
そのため、優秀な人材はどこの企業も必要としています。
自社の強みや表現などを自由に掲載できる採用サイトでは、会社の色を出しやすくなります。そのため、自社の良さが分かる情報が掲載されていれば、より求職者へ効果的なアプローチが可能になり、求めているターゲットに刺さりやすくなると言えるでしょう。
中小企業が採用サイトに入れるべきコンテンツ例
求人誌や求人サイトなどの求人媒体などから流入した求職者が、採用サイトに求める情報は、求人媒体に掲載していない内容です。
求人媒体に掲載できる情報は限られています。
しかし、求職者が実際に知りたいことは企業のトップがどんな人なのか、どういう想いを持って仕事をしているのか、実際に働く場合の1日の流れなどのリアルな現場の情報です。自分が入社したらどんな自分になれるのかなど、働いている自分のイメージをつかみやすくさせる事が大切です。イメージをつかみやすくすることで、内定後の辞退率や早期の離職率を減少させることが可能です。
そのため、採用サイトに入れるコンテンツは、興味や関心を強く受けられるツールの1つです。
代表者メッセージ
中小企業にとって大切なコンテンツが「代表者メッセージ」です。
人間は物質的な満足だけを目的として生きているわけではありません。
代表や社長などが事業にかける想いや、企業のトップの考え方などを発信することが大切です。その際、企業からのメッセージよりも代表や社長などの企業のトップという特定の個人がメッセージを発信することで、求職者は親近感を感じることができます。
社員紹介・1日の仕事内容
実際に働く社員を紹介し働き方などを伝えることで、働くイメージを具体的に持つことができ、職場に馴染めるかどうかの不安を払拭できます。何をするのか具体的であれば具体的であるほど、求職者は実際に働いた自分をイメージしやすくなります。例えば、男女比や年齢比、社員の会社に対しての率直な声などは応募者の関心の1つです。
現在勤めている人にとっては当たり前の行動も、求職者は当たり前ではありません。求職者にとって有益な情報となる、社員インタビューや働く様子などを動画や写真で掲載することをおすすめします。
数字で見る○○
採用サイトで数字で見るコンテンツを活用することで、求職者の知りたい情報が定量的に伝えることが可能です。
企業情報や社員情報はもちろん、有給取得率や育児休業復職率などを紹介します。テキストだけでなく、数字を用いて画像などで視覚的に表現することで、求職者にとって分かりやすい訴求ができます。
数字で見るコンテンツの詳細を知りたい場合は「こちら」からご確認ください。
求人媒体の社員が作る記事ではなく、自社からどんどん情報発信することが大切です。特に中小企業では不利になり得る情報も隠さずに、載せられる限り掲載する事で、その結果信頼につながるケースもあります。
入社した後に、採用サイトの情報と照らし合わせてウソがないと分かれば「この会社で頑張っていこう」「社長についていこう」とモチベーションを高め、早期離職を減らすことが可能です。
例えば、給料を20万と記載していたのに実際は残業代込みで20万円だった場合、入社すぐに信用をなくしたら後から取り戻すことはできません。
自社のアピールする部分が見当たらないという場合も、会社は人で成り立っており、働いている人が魅力です。発信していれば共感してくれる人が必ず出てきます。
採用サイトを制作する方法
採用サイトを制作する方法は、自社で制作する方法とWeb制作会社などに依頼する外注の2通りです。
どちらもメリットやデメリットがあるため、自社に適した制作方法を検討しましょう。
自社制作
自社のリソースのなかで採用サイトを制作するには、エンジニアなど専門の知識がある人材を確保する必要があります。昨今ではWordPressなどでも採用サイトを制作することも可能ですが、その際にもある程度の知識が必要であると言えるでしょう。
また、デザインや導線など、ユーザーに扱いやすいサイトを設計するにはある程度オリジナルで作成する事が大切です。
しかし、コンテンツの追加やデザイン変更などもすぐに対応できるメリットもあります。その際は、チグハグなサイトにならないように注意してください。
外注
Web制作会社などに依頼をして採用サイトを制作する場合、オリジナリティがあり自社のブランディングに適した採用サイトを作成することが可能です。自社のリソースを割かなくてもいい点がメリットですが、その分ランニングコストがかかる点がデメリットとして挙げられます。
コスト削減するために、自社でデザインや企画を考え、コーディングのみを外注することも可能です。
中小企業が採用サイトを制作するポイント
採用サイトは制作しても、見てもらえなければ意味がありません。そのため、入念に考えて制作することが大切です。
採用サイトを制作するにあたり、コンテンツ力とブランディングが大切です。よく求人媒体同様の内容しか掲載していない採用サイトも存在しますが、自社の採用サイトだからこそ写真や記事にこだわることが大切です。求職者の多くは就職する際に必ず企業のホームページや採用サイトを見ることを意識して採用サイトを制作しましょう。
ターゲットを明確にする
自社が目指すべき未来を明確にします。中小企業の多くはここを決めていない場合があります。少なくとも今の段階ではどこを目指しているのかを明確にすることで自社が求めている人材像が見えてきます。
企業としての根底がブレていたり、よくわからないまま求人を出すことで、トラブルになってしまったり、人が集まらないといった要因にもなりかねません。自社に適した人材は理念ベースでなのか条件べースでなのか、新たに人材を育てていくのか、既にスキルを覚えた人に来てほしいのか、新卒か中途採用かなど自社の求めている人物を詳細に明確にする必要があります。
これらをより明確にすることで自社内外でターゲットを共有でき、求めている人物像のズレを減らすことができます。また、ターゲットを明確にすることで採用基準の最高値が分かるので、このラインなら採用してもいいという妥協点を見つけることも可能です。
掲載するコンテンツを決める
採用サイトでは、求職者の関心や意欲を高めるためにもコンテンツが必要です。
上述の「中小企業が採用サイトに入れるべきコンテンツ例」などを参考に、自社に適したコンテンツを掲載しましょう。
最低限必要となるコンテンツは、下記のとおりです。
・企業情報
・経営理念
・募集要項
・職種紹介
・研修制度
・選考プロセスと応募方法
ワイヤーフレームとデザインを決める
採用サイトのコンテンツの配置やレイアウトなどを決めるためにもワイヤーフレームは必要です。
多くの採用サイトでは、デザインも左に固定ナビゲーションを設置することで、企業の公式サイトとは異なるデザインになっています。訪問者が、採用サイト内を回遊できるよう導線を意識して、応募フォームに進んでもらえるよう設計する必要があります。
また、自社のイメージに適したデザインを選択することで、ブランディングにも効果を発揮します。
採用サイトを制作する
採用サイトの基礎となる企画が整ったら、コーディングなどのサイト制作を行います。
その際、パソコンやタブレット、スマートフォンなど、どのデバイスからでも適切に表示されるよう設計することが重要です。このコーディング部分のみを外注することも可能です。その場合は、採用サイトのターゲット設定や企画などが整った時点で依頼をかけましょう。
採用サイト公開・運用開始
採用サイト公開後は、適宜アクセス解析などを行い、問題点や課題点の修正を行います。
公開するだけでアクセス数を増やすことは難しいため、各種SNSや求人媒体などを用いて、情報発信をすることが大切です。
まとめ
今回は、中小企業における採用サイトの必要性について紹介しました。
中小企業が採用活動を考える場合、求人サイトなどの求人媒体を使用するにしても採用サイトはきちんと整えることをおすすめします。多くの中小企業は求人に関する情報が少なく、発信不足です。
求人媒体などは短期的な部分では効果を発揮しますが、それを見た人が最終的に行きつく先は企業のホームページです。
そのため、効率よく採用活動を行うために採用サイトを整え、情報発信することが大切と言えるでしょう。
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