サイト設計とは?設計前にチェックしたい項目や具体的な手順を解説
Webサイトを作る際は、事前にサイト設計をしておくことで、より高いレベルでのSEOが可能になります。
ですが、「何のためにサイト設計をするの?」「具体的にどのような順序で行うの?」と疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。
そこで、本記事ではサイト設計をするさいのポイント、手順などをわかりやすく紹介します。
これからWebサイトを作るという方は、ぜひ参考にしてください。
サイト設計とは?
Webサイトを作る前に、あらかじめテーマやコンテンツをサイトへどう落とし込むか決めることです。
どういった理由でサイト設計をするのか以下で具体的に解説します。
サイト設計によりSEOを行う
サイトの専門性や独自性が高いコンテンツはGoogle検索で上位の表示に期待できます。
なぜなら、Googleは専門性の高いサイトを上位に表示させる傾向があるからです。
ユーザーが情報収集しやすい、つまりユーザビリティの高いサイトが良い評価を受ける傾向にあります。
サイト設計はSEOが不可欠で、SEO効果を上げるためも、サイトの専門性や独自性が高いコンテンツを作成しましょう。
詳しくはマーケティングでのSEOのやり方。活用できなければならない理由は?をご参考にしてください。
サイトの目標値を設定する
サイトの目標値は目的によって異なります。
集客を目的としたサイトにおいて重要となる目標値は、「問合せ数」「受注数」「商談数」などです。
どれも売上に直結する重要な指標ですので、これらが意識されたWeb構築を目指しましょう。
採用サイトで重要な目標値は「求人応募数」「採用人数」などです。
事業計画にもとづいて、いつまでに何人必要なのかを明確にしておきます。
企業側が伝えたい情報ばかりでなく、求職者が知りたいコンテンツも作成して応募数が増える工夫をしましょう。
サイトの目的 | 数値目標 |
集客 | ・問合せ数 ・受注数 ・商談数 |
採用 | ・求人応募数 ・採用人数 |
サイト設計を実行する前に確認しておきたい7つのチェック項目
効果的なサイト設計をするためには、サイトのテーマに関連するキーワードを選定し、専門性が高められるように対策しておくことも重要です。
また、リンク階層を浅くしたり、簡潔なURL名を付けてユーザビリティが高くなるようにしましょう。
Googleから評価されやすいサイトを逆算して設計しておくことで、SEO効果を最大化させるポイントとなるのです。
サイトの専門性を高められるか
サイトの専門性とは、Google検索品質評価ガイドラインにおいて「E-E-A-T」で定義されているサイトの評価項目です。
専門性を高めるには、選定するキーワードの関連性を考慮することが必要になります。
まずはサイトのテーマを決めることから始めましょう。
テーマに沿って関連するキーワードを選定していきます。
選定したキーワードをカテゴライズし、カテゴリ単位・サイト単位で専門性が高まるように下記で記載する「E-E-A-T」を参考にしてサイト設計をすすめてください。
SEO効果を最大限に引き出すためのポイントになります。
Experience (経験) | コンテンツ作成者が持つトピックの必要な実体験や人生経験の量のこと |
Expertise (専門性) | コンテンツ作成者が持つトピックの必要な知識や技術の量のこと |
Authoritativeness (権威性) | コンテンツ制作者やウェブサイトが持つトピックの有力な情報源としての認知度のこと |
Trustworthiness (信憑性) | ページの正確性や誠実性、安全性、信頼性の量のこと |
サイトのテーマ
サイトのテーマを決めるさいに、どのキーワードを盛り込むのか考慮します。
たとえば、特化型のサイトでは、テーマに関連するキーワードが入ったサイト名にして、トピックが絞られた専門的なサイトであることを明示しましょう。
さらにWebマーケティングのテーマに特化したサイトであれば、Webマーケティングというキーワードを含めたサイト名「Webマーケティングラボ」にするといった具合です。
一方、雑記型のサイトであれば、とくにキーワードを意識せずにサイト名を付けても構いません。
こうして、どのようなサイトにするかを明確にした上で、サイト名を検討する段階から専門性を意識したサイト設計によって、SEO効果が向上するでしょう。”
サイトのテーマに関連するキーワード選定
選定した関連キーワードの情報を網羅するようにサイトのコンテンツ作成をおこないます。
あらかじめコンテンツ作成を見込んだサイト設計にしておくことが、SEO効果を引き出すためのポイントです。
ツール内の検索ボックスに「Webマーケティング」を入力すれば、サイトのテーマに関連する
- 「Webマーケティング 基本」
- 「Webマーケティング 方法」
- 「Webマーケティング 無料」
などの関連キーワードが取得できます。
サイトテーマに関連するキーワード選定を行うには、サジェストツールやキーワードプランナーなどのツールを使うと効率的です。
詳しくはサイトに合ったSEO対策キーワードの選び方|無料・有料ツールも紹介を参考にしてください。
選定したキーワードのカテゴライズ
選定したキーワードの関連性を考慮しカテゴライズしていきます。
サイトのテーマに沿ってキーワード選定しているのですが、より関連性の高いキーワード同士でカテゴライズしましょう。
カテゴリで専門性が高まるようなサイト設計をすることにより、SEO効果を引き出すための対策となります。
キーワードをカテゴライズするメリット
①カテゴリごとに弱みや強みがわかり、優先度付けができる
②キーワードの抜け漏れの防止対策できる
③次回キーワード選定をする際に、作業が引継ぎやすい
リンク階層が浅いか
リンク階層を浅くすることで、クローラビリティを向上させてSEO効果を引き出せます。
リンク階層を浅くするとは、サイト内の重要ページを起点として2クリック以内に全ページへ辿りつけることを指します。
サイト内で最も重要なページとは基本的にトップページのことです。
そのためトップページから、2クリック以内にすべてのページに辿りつけるようにリンク階層を浅くしておきます。
クローラーがWebページを見つけやすくなるように、サイト構造を設計しておきましょう。
SEO効果を最大化させるためのポイントとなります。
リンク階層はサイト設計の段階で、クローラビリティを考慮するのが難しい場合、サイト運用しながらでも調整が可能です。
そのため、トップページかアクセスが多く集まる重要なページを見つけて、そのページからリンクを貼りましょう。
リンク階層を浅くしてクローラビリティの向上によって、よりSEO効果に期待ができます。
とくにコンテンツの文章内からリンクを貼るさいは、リンク先とリンク元ページの関連性を十分に考慮しましょう。
リンク階層を浅くするためにも、内部リンクに関する情報を備えておいてください。
URL名は簡潔か
URL名を簡潔にすることによって、ユーザビリティが向上するので、結果としてSEO効果も引き出せます。
URL名を簡潔にするには、短いURL名で選定したキーワードに関連付けるようにしてください。
たとえば、選定したキーワードが「Webマーケティング 基本」であれば、「Webmarketing-basic」というURL名を付けます。
あらかじめ、サイト設計の段階で簡潔なURL名とするように定義しておくことで、SEO効果を最大化させられるでしょう。
一方、サイト設計の段階でURL名に関して考慮せずに、関連性が低く長いURL名を付けてサイト運用してしまうケースが少なくありません。
URL名は途中で変更できますが、それまでに得たSEO効果が目減りしてしまう懸念もあるので注意が必要です。
詳しくはURLとは?IPアドレスとの関係性やネットワークに関する基礎について解説をご参考にしてください。
ペルソナの情報取集はできているか
ペルソナとはマーケティングで使われる考え方のひとつで、サイト設計にも有効な手段です。
下記の要素で構成されたペルソナ情報を見たことはありますか。
- 人物写真と氏名
- 年齢
- 家族構成
- 職業
- 居住地
- 勤務先
- 年収
- 趣味
- 信条
- 価値観
- 休日の過ごし方
- ライフスタイル
サイトの作成にあたり、最も獲得したいユーザーの具体像を、その人物が実在するようにイメージして設定します。
その人物をターゲットに設定してサイトのコンテンツやデザインを設計することによって、きちんと情報が伝わるサイトを作成できるのです。
サイトのデータ解析ができるか
サイトの分析では、「どの点が狙い通りで、どの点がうまくいっていないのか」という視点でデータを解析することが重要です。
社内にデータ解析のスキルをもつ人がいないのであれば、制作会社を交えてデータを検討することも必要でしょう。
専門的な視点から、新たな課題が把握でき、よりよい結果に期待できるかもしれません。
アクセスの精度を向上させるためにも、サイト以外のユーザーデータを提供してください。
その付加的な情報によって、定量的な分析はもちろん、ユーザーが感じている肌感覚のような定性的な考察もできます。
サイト設計の基本的な手順
サイトの設計で基本的なやり方を5STEPで紹介します。
下記手順に沿って実施してみましょう。
- 課題の整理・可視化
- 目的やペルソナの設定
- サイトマップを作成
- ワイヤーフレームを作成
- サイトのデザインを決める
【STEP①】課題の整理・可視化
Webサイトを制作するにあたって、まずは
- 課題の整理
- 可視化
が必要です。
課題を整理して自社の強みや弱み、強化しなければいけない部分などを明確にすると、Webサイトの方向性・目指す目標が見えてきます。”
【STEP②】目的やペルソナの設定
“ネット上にはWebサイトが無数に存在しますが、じつは目的とゴールがWebサイトごとに設定されています。
- 自社商品の売上アップ
- ブランドイメージの向上
- 資料請求
- 商品購入
など、達成したい目標や伝えたいメッセージを明確に決めましょう。
それにはまず、Webサイトに訪れてほしいユーザーを決めていきます。
年齢と性別だけでなく、職業や悩み、収入など詳細にペルソナを設定してください。
具体的なターゲット像を作り上げることで、集客や問合せ数の多い効果的なWebサイト構築が可能です。
【STEP③】サイトマップを作成
サイトマップとは、Webサイト全体のページ構造を俯瞰できる資料です。
必要な情報をターゲット像に合わせてカテゴライズし構築していきます。
サイトマップを作る際は、ターゲットのユーザー視点で行なうことが重要です。
どのようにユーザーが動いていくか、導線を念頭に置いて階層化しましょう。
【STEP④】ワイヤーフレームを作成
サイトマップの作成が完了したら、次は必要な情報を整理してワイヤーフレームを設計していきます。
優先度の高い情報は
- 左側上部に配置
- 画像や動画をう
など、ターゲットの視点に合わせて見え方を変えることが重要です。
ターゲットのユーザーがどのように動くか、導線を念頭に置いて階層化しましょう。
ワイヤーフレームを作るときは、無駄な装飾をせずシンプルに作るようにしてください。
ワイヤーフレームがシンプルであるほどデザインの幅が広がり、新しいアイデア案や発見もできるでしょう。
とくに新規でWebサイトを制作するときは、装飾はシンプルにしておくほうがよいです。
【STEP⑤】サイトのデザインを決める
サイトマップとワイヤーフレームが完成したら、それらをもとにデザイン案を作成します。
明確にされたWebサイトの目的やペルソナを踏まえて、全体の雰囲気やカラーを決めましょう。
- テーマカラー
- 画像
- フォント
などを揃えると、Webサイトに統一感が出ます。
なお、近年はスマートフォンでサイトを閲覧するユーザーも増えているようです。
パソコンとスマホでは適切なレイアウトが異なるため、デバイスごとにデザインの用意をしてください。
その場合、テーマカラーやフォントなどの大部分は同じものを使用することが望ましいでしょう。
デザインのポイントはWebサイトのコンセプトとターゲットの設定です。
これらの設定が初期の段階で決まっていれば、デザインの段階ではあまり悩まずに済みます。
まとめ
本記事では、サイト設計について紹介しました。
今まで以上にサイト設計のことが理解できたのではないでしょうか。
サイト設計は、SEOに強いサイトを作れるだけでなく、無駄なコストや工数の削減にも機能します。
コンテンツ作成に取り掛かるまでに時間はかかってしまいますが、SEOの効果を最大化させるためには必須の工程と言えるでしょう。
ぜひ本記事を参考にしてサイト設計を実践してみてください。
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